2015年10月12日月曜日

Journées du patrimoine ヨーロッパ文化遺産の日

 新学期が始まって新しい生活のリズムに慣れたかと思ったら、今週末から2週間の秋休みに入ります。フランスはつくづく休みが多い国だと思います。9月は晴れた気持ちのいい日が多く、あっという間に過ぎてしまった感じ。色々町でもイヴェントがありました。この時期は、本格的に寒さに向かうまえで、色付いて落ちている葉っぱの美しさにハッとしたり、子供と栗拾いをしたり、相変わらず平凡な毎日なのですが(苦笑)、太陽が出ているだけで嬉しくなります。冬になって雲が空を覆ってしまう前に、晴れた日はできるだけ外で思いっきり遊ばせたいな、と思っています。
 この日は「Journées du patrimoine=ヨーロッパ文化遺産の日」でした。1984年に、より多くの人達が文化遺産に親しむことができるようにと始まった「Journées du patrimoine」。1991年にはヨーロッパ規模に拡大されました。毎年9月の第3週末にフランス全土で、各所旧跡をはじめ、市役所や劇場などの公的建物、工場やお城などの民間の建物が開放され、その大部分が無料で見学できます。意外と自分の住んでいる町の歴史って知らなかったりしますが、こういう機会を利用して新たな魅力を再発見したりするのは面白いものです。普段入ることができないところを見学ができる絶好のチャンス、個人的に古いモノとか見るのが好きなので、毎年楽しみにしていますが、今年は市役所を見学しました。

 気持ちのいい青空。散歩がてら開放されてるところを見学する人も多いようです。
じーっと噴水を見てますが,この後見事入ってくれました(やっぱり…苦笑)。

こちらの大広間「salle des états」は、実は去年のTV番組の際に、
市の許可を得て特別に撮影させて頂きましたが、
有名な絵画「LES GLOIRES DE LA BORGOGNE」が奥に飾ってあります。
ブルゴーニュの有名な人物、政治、アーティスト、宗教、軍隊の分野で著名な人物
40名が描かれていて(1人だけ女性)皆、ブルゴーニュ生まれだそうです。

ここから先は入ったことがなかったのですが、傍にいるマダムが
「あら、今日彼いるわよ!」とポツリ囁いているのが聞こえてきましたが、ここは市長さんのお部屋、
ディジョンの市長さん、M François Rebsamenさんが市民をお出迎えしていました!
「やだ、初めて見たわ〜」と喜んでいると、彼が「僕たちがいつも行くカフェでよく飲んでるじゃない、今まで気がつかなかったの?」と。えっ、あんなとこで?」(と言ったら失礼だけれど…笑)。つい最近までMinistère du Travail 労働・雇用・職業教育・労使対話大臣?を勤めていた方が、自分たちがよく行くカフェでお茶してるところを想像すると可笑しいけれど「結構いい人なのかもしれない」と勝手な想像を(笑)。「というか、教えてよ、いたら!」といつも思うのですが、有名人がいても、フランス人ってミーハーに騒がないですよね。「こういう人達こそプライベートは静かにしておいてあげないと」って。大人な対応だな、ってつくづく思います(でもこそっと教えてくれてもいいのに、とも思うけれど...苦笑)。

ここは会議室。

「へー、ここからお庭が見えるんだ」って少し間取りを理解した気がします(笑)。
現在は、こちらの建物、市役所と美術館として使われていますが、
その昔はブルゴーニュ公国の宮殿だっただけに、どの部屋も豪華絢爛。

9月の大雨、暴風で中庭にある大木が倒れてしまったばかり。
市民の憩いの場でもあるので、ちょっとしたニュースになっていました。


最後にSalle des mariages (結婚の間)に飾ってある、エッフェル塔を設計したことで有名ですが、
Gustative EIFFELの婚姻式の資料を見てから帰りました。彼もディジョン生まれなんです。
同じ市役所で結婚したなんて嘘みたいですが、フランスは日本と違って婚姻届を出すだけで結婚することはできず、まず書類提出があって、受理されてから日時を決め、立会人のもと婚姻式をしなくてはいけません。
なので、日本のように「電撃結婚」とかできないんですよね。面倒といえば面倒。
だからフランス人は事実婚が多いのかな?


こういう市民が気軽に楽しく参加できるイヴェントっていいな、って思います。
自分たちの文化や芸術に関心をもつきっかけになったり。
毎年少しずつ色んなところを見学してみたいな、と思っています。








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