遅くなりましたが、研修の続きをUPします。
9月8日
ここは犬屋敷。まずは犬と遊んでから畑に出かけます(笑)
頭だけみると、うちの犬と似てるんだよなぁ。
これは何をしているかというと、カーブ内は小さな虫が一杯。光を遮断して暗くして一か所に集めて殺します。放っておくと一日で3倍に増えてしまうとか。
「VIENS VOIR !」(見においで!)と大声でPHILIPPEが呼ぶから何かと思えば…
「僕の畑はビオだから沢山の虫がいるんだ。葡萄の中に隠れているんだよ。これはいずれ蝶になるんだよ…」などなど色々教えてくれましたが、私はこの手の虫が正直とっても苦手。
「でもカーヴにとっては大敵だからね、トモコ足で潰して殺しといて…」
「えっ、私が殺すの ???」(苦笑)
これはBROCHONの畑に行った時の写真。
私もこのトラクターに立ち乗りさせてもらったのですが、意外と高くて怖かった…間違いなくへっぴリ腰になっていたに違いません(苦笑)
「運転するの難しそうだね…」とこの太っちょのお兄ちゃんに聞くと、「難しくはないけれど、超ー古い車を運転する感じ…」と(笑)。確かにハンドル回すのが大変そうでした。
PHILIPPEの畑は雑草に覆われています。葡萄は生き生きと育ち、雑草も混じって競うように育っています。こちらは樹齢80年のVIEILLE VIGNE。
彼のGEVREYは、PREMIER CRU CHAMPEAUXの隣。同じGEVREYでも、GRAND CRU街道を挟んでHAUTにあるかBASにあるかで大きな違いがあります。PHILIPPEは運よく殆どが高台にあります。また畑をよく観察すると、綺麗にPARISSAGEされているか、手入れが行き届いている畑かどうかがわかります。
9月10日
シャルドネが運ばれて来ました。
白ワインの醸造は、赤ワインとは異なり、色付けの必要がないので、果皮を発酵果汁の中に残し浸しておく必要がありません。すぐに圧搾機(PRESSOIR)にかけます。この機械フランス語で、PRESSOIR PNEUMATIQUEと呼ばれる空気圧搾機。ゴムの袋に空気を入れてふくらませて、果粒を横型のかごのような網に押しつけて絞る構造になっていて、圧力が弱いにも関わらず抽出がうまくいくそう。実はこの機械、前日に突然動かなくなったそう…修理の人がすぐに来てくれて直してくれたからいいものの、ハプニングはつきものなんですね。
初めは、こんなに濁っているんですね。葡萄の中から虫も出てきて(苦笑)、網で取って逃がしてあげた方がいいか聞くと、どっちみち濾すから大丈夫とのこと。「C'EST NATUREL」自然なことなんですって。(そしてこのままアルコール発酵の途中で死んでしまうんだね、きっと…)この果汁から、私達が普段飲んでいる透明の白ワインができると思うとなんだか不思議。
すぐにSO2を投入。白ワイン用果汁と赤ワイン用果汁では、投入するSO2の種類が違います。白ワイン用の方が鼻にツンッとくる強い匂いです。
こちらは昨日収穫したもののラボ用サンプルを作っているところ。
既に一日でこんなに透明になっている。こちらも試飲させてもらったのですが、葡萄の濃縮果汁って感じで、とても美味しかった。これでも補糖が必要なの?と素人の私は思ってしまう…
この日は1級のLES CORBEAUXに行きました。私の大好きなワインのひとつ。差し入れを用意して、さぁ出発。
朝は霧がかかっています。「霧が出始めたら、ここでは秋になった証拠っていうんだよ」とPHILIPPEが言っていましたが、普段から自然と対峙している人は、ちょっとした気候の変化にも敏感なのでしょう。
この日は、収穫最終日。みんなのテンションも朝から一段と高い???
朝は霧が出ていましたが、天気予報によると、午後から30度を超える猛暑になるとのこと。今まで暑過ぎず涼しく快適だったので、最後にきてみんなばてちゃうだろうなぁ…とPHILIPPEは心配していました。
畑に咲く花。
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朝の休憩でFIXINのVIEILLE VIGNE 1994年が振舞われました。みんな飲む飲む。ここにはワインの蘊蓄を語る人はいませんが、ワインをみんなで楽しく飲むことにかけてはみんなトップクラス。笑いが途切れません。こういうのを本当の「ワイン通」って言うのかもしれませんね(笑)
最後にみんなで記念撮影。楽しそうでしょ?本当に老若男女が揃ういいEQUIPE(チーム)だと思いました。明るくてとても温かい人達に囲まれて、貴重な経験をさせて頂きました!
PHILIPPEチームの仲間に入れて頂けたこと、この場を借りて感謝申し上げたいと思います。
本当にこの籠一杯にはいった葡萄重そうでした。…ワイン造りって、体力仕事の連続だなって痛感します。パッションがないとできない職業だと思います。
持ち帰った葡萄は、コンクリートの槽に入れますが、全て「NON EGRAPPER」で投入。
ここで質問。「どういう状態だとNON EGRAPPERで入れるの?」(素人臭い質問ばかりして申し訳ないのですが…)「葡萄の質が悪ければ、NON EGRAPPERでいれることはまずできない。その年の葡萄の状態によって判断するんだ。質の悪い葡萄をNON EGRAPPERでいれたら口当たりの悪いワインになるからね」と。よりよいワインを作ろうとしたら、より健全な葡萄を作らなければならない、これはよく言われることですが、改めて大切なことなんだなって思いますね。
こんな写真載せたら、「PHILIPPEは頭おかしくなったんじゃない?」って思われるのではないか?と笑って言っていましたが、これも小さな虫を殺しているところ。写真では上手く取れないのですが、凄い量の小さな虫なのです。
葡萄の中からカタツムリも発見。自然にかえしてあげました。
畑ではテントウ虫も沢山みかけました。
家に帰ると、彼がマルシェで買いものをしてくれていました。「でかしたっ !」(笑)とうもろこしもあるぞ。これはビオのものだそう。この日は、珍しく暑くて夜はBQのようにして頂きました。日本は醤油を塗ってこんがり焼きますが、フランスはバターをのせて焼くそうです。彼はその上にちょっとCURRY(カレーパウダー)をふるのが好きだとか。私はさっぱり蒸しただけのものに、美味しいお塩をふってシンプルに頂きましたが、あぁ、懐かしい味。とうもろこしを頂くのなんて何年ぶりだろう?
この日の晩御飯。
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