2013年8月1日木曜日

パリ装飾芸術美術館「Pub Mania, ils collectionnent la publicité」

先日パリの装飾芸術美術館に行ってきました。
お目当てはこちらの企画展をみるため。
 贅沢な刺繍やスパンコールが施された素敵なドレスですが、19世紀のウェディングドレスとか。この上半身の細いこと!当時の女性はウェストが40cmくらいしかなかったと聞いたことがありますが、お洒落はやせ我慢といってもね...。具合が悪くなって気絶する人や病気になる人もいたとか。
 この美しい?シルエットを作る為に、コルセットで胸を押し上げ、ヒップを豊かに見せる為に「faux cul」という、スカートの後ろを大きく張り出させることによって腰の丸みを強調する巧みなしかけをつけていました。女性の美にかける努力と忍耐が感じられますが、ため息が出るほど美しいドレスではありますが、今の時代に生まれてよかった、としみじみ思ってしまいます(笑)。
子供用も飾ってあって可愛い。
 
 でも本当の目的はこちらの企画展「Pub Mania, ils collectionnent la publicité」。個人的にワインメーカーのPUB(ノベルティグッズ)を趣味で少しずつ集めています。フランスにはこういう古いPUBをアートと同じ感覚で集めているコレクターが存在するのですが、こちらの企画展をみて頂いておわかりになるように、いるんですよ、本当にこういうマニアが(笑)。企業が無料で配った古いノベルティグッズにプレミアがついて、ネットオークションなどで驚くほど巨額で取引されることがあります。勿論全ての商品に価値があるわけではありませんが、個数限定でVIPに配られたものや、有名イラストレーターが描いたもの、コラボものなどは人気があります。こういったノベルティや販促グッズというのは、実は1900年以前から始まり、産業化の時代の流れにそって色んな企業が広告や販売促進の為に作り出したものですが、意外と歴史は古いんですよね。

 入ってすぐに展示してある、1900年代初頭の華麗なる扇子のコレクションも圧巻でした。有名なアーティストが描いたものや、クリエイティブなもの、色合いが美しくて、まるで絵画をみているかのように楽しめます。こちらの団扇も以前卸したことがありますが、1900年のものです。扇子は、1900年初頭に流行ったノベルティのひとつですが、その当時は扇風機もなかった訳ですから、このような扇子をもってバールで貴婦人達が優雅にお茶を楽しんでいたのでしょうか?扇子の流行は限られた短い期間(1800年後半から第2次世界大戦頃)だっただけに、マニアに人気のある貴重なアイテムです。1800年後半から1900年初頭にかけては、こういった扇子や紙でできたPUB、例えばクロモのような、当時広告用に盛んに作られたトレーディングカードのみを生産する印刷屋「chambrelent」もパリにあったと聞きます。

キーホルダーも沢山。ここまで集めてしますマニアの心理とは?途中収集家にインタビューしたビデオが流されていましたが「集めだしたら楽しくなっちゃって止まらなくなった」というのが本音ではないかと思います(笑)。
この子もうちにいるな(笑)。
古い灰皿もキーホルダーやポスターと並んでコレクターズアイテムです。
こちらのポスターも素敵。古い映画のポスターなどはこちらでも凄く高くで売られているのを時々みかけますが、ポスターもいい状態で残っているものは本当に数が少なく、探す時に苦労した覚えがあります。折角いい状態のものであっても、売り手の配慮に欠ける梱包のせいで、配送の際に痛んでしまったり。やはり紙ものは難しいですね。だからこそ、マニアは欲しいのかもしれませんが。

以前こちらのブログでも紹介した「Colonne Morris」も飾られていました。右手は1814年創業のショコラメーカー「Menier」のものですが、こちらのオブジェは1900年代初頭のものです。綺麗な状態で残っているのを見ると嬉しくなります。ここまで揃っていると、ノベルティグッズと言えども、時代ごとに流行があることがわかりますし、販売促進で配ったものとは思えないくらい手作業で丁寧に作られているものもあったり、まるで美術品をみているかのように楽しめます。ノベルティ=おまけの概念が変わると思います。こちらの企画展は5月23日から10月6日までやっています。
 
こちらの美術館、ラリックなどの古い宝石を展示してある部屋や、玩具を展示してあるコーナーもあってなかなか見応えたっぷり。「駆け足でも一日で見るなんて到底無理」とすぐに諦めてしまいましたが、こちらのコーナーは興味本位でちょこっと覗いてみました。
 こちらの美術館では玩具もひとつのオブジェと捉えているようですが、あれ、これうちの寝室に飾ってあるよ(汗)。
やだやだ、この子も見覚えあり(驚)。
こちらも全く同じものがある、箱付きで。復刻版?かと思うような玩具ですが、こちらも1970年代のオリジナル。ほんとにどんだけオタクなんだか(私も人のこと言えないけれど...苦笑)。
美術館を出るとチュイルリー公園でのんびりお昼寝をしている人達が。「これぞフランス的」と思ってしまう光景。パリに来ると、ついついあれもしたい、これも買いたい、になってしまいますが、何もしないことが一番の贅沢なのです。子供ができた今、一人でパリに旅行なんてとても優雅な時間に感じます。でもたまにはいいよね(えへ)。



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