2010年10月24日日曜日

五感で楽しむワイン

翌日、アルコール発酵が終わったワインを、昨日買ってきた樽に入れる作業を行いました。


何をしているかおわかりになりますか?


ワインの音を聴いているのです。
どこまでワインが入ったか、「音」で確認するのです。


 「そしてワインが樽に入った瞬間の香りを嗅いでごらん」とLAURENT
ワインが樽の中で空気に触れて目を覚ますという感じでしょうか?
香りがEvoluer(変化する)と表現していましたが、
ふわっと優しいバニラのような甘い香りが漂います。 
ワインは生きているんですね…これには本当に驚きました。

「五感を使ってワインを楽しむ」ちょっとした変化を敏感に感じる。
Cuvrieでの仕事は、毎日新たな発見があり、とても勉強になります。

こちらは、Ouillageといって、ワイン樽の目減り分を注ぎ足して補う時に使う
Ouilletteと呼ばれるもの。先だけcuivre(銅)でできていますが、
ちなみに昔のものは全て銅でできていました。
この後、この段階での各ワインを試飲させて頂きましたが、
Ça pique」
舌をさすような感じがしました。
新樽に入れた初めの2~3日間は、1,5リットル近く補充しなくてはなりません。
il est secil a soif、 donc il boit beaucoup 
と説明がありましたが、樽は長い乾燥から、喉が渇いている、
だから沢山のワインを吸収してしまうんだ。
君が喉が乾いたら、沢山水を飲むのと同じさっ…と説明してくれました。
意外と高いところでの作業が多く、高所恐怖症の私は
足がガタガタッ。

AFE …これは、ALIER産、FRANCE,そしてEがBrulage(樽の内部を焦がすこと)の程度
 Elegant(エレガント)をさします。

どの樽に何を入れるか、これも「ひとつの選択」です。PHILLIPEは、樽の香りが主張し過ぎるのを嫌うので、同じcuveeでも、新樽も使えば、白ワインを空にした樽を綺麗に洗って使ったりもしていました。赤ワインを、白ワインが入っていた樽に入れることは、何の問題もないそうです。(勿論、逆は不可能ですが…)
その時に聞いた話だと、ピノノワールを収穫したとしても、100%ピノノワールということはないそうです。そのうちの15%くらいは、他の品種(ブルゴーニュの場合、シャルドネなど)が自然と混じってしまっているそうです。


PHILLIPEは、樽に入れてからは「On laisse tranquille」、「穏やかに放っておいてあげるのもひとつの方法だよ」っと言っていました。醸造が健全に行われ、その後の衛生管理が行き届いていれば
後は、ほとんど世話がかからないのかもしれませんね。
ワインが健康でいる為に、安定、かつ澄んだ状態に保つ為のステップについては
またご報告したいと思います。

取り敢えず、醸造の研修は一段落。
いつも和やかな雰囲気の中で、親切に教えてくださった
PHILIPPEとLAURENTにお礼を申し上げたいと思います。
(恐らくこのブログを見てくれてると思うので…)

Je remercie Phillipe et Laurent pour ce stage où
j'ai appris  beaucoup de choses  que je ne savais pas,
Pour moi, cétait plus efficace  qu'à l'école ,
Merci pour tout
A très bientôt,
Tomoko

お二人と一緒に11月19日の「オスピスドボーヌ」のプロ用試飲会に
行くことになりました。そのご報告もこのブログできたらいいなぁと思っています。

最後に…
実は、Phillipeの家は、犬屋敷なのです。彼らは狩猟犬で、今の季節大活躍。
彼らも大切な家族です。
頭だけ、我が家の愛犬に似てる…
 
彼は、ぬいぐるみ?みたいです。
3匹揃うとかなりの迫力です
 
 
頭上から、彼らの視線を感じます(苦笑)これらはコンクール用に作成したもの。
Chasse(狩猟)の時期も、フランスでは決まっていて、
畑でも悪さをするChochon(豚)は、早めに狩猟が許可されているとか…
種類によって時期が違うとは驚きでした。


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