2010年10月28日木曜日

バカラの白ワイングラス

     
  
 
こちらのグラスは、銀座「カーヴフジキ」に飾ってある白ワイン用グラスです。
19世紀後半から20世紀初頭にかけてのものですが、よくみると、ステムの形や大きさがそれぞれ違います。
それも手作りならではの味わい。日本だったら、日本酒や食後酒を飲んでもいいかもしれませんね。
クリスタルは、口当たりが優しいので、また違った味わいを発見できるかもしれません。
 
「クリスタルガラス」とは、酸化鉛の含有率が24%以上のものガラスのことを言いますが、鉛の含有量が上がる程、光の透明度や屈折率が高くなり、輝きが増し、打音が変わってきます。一般的には、より澄んだ音色を持つようにするために酸化鉛が多いものが好まれる傾向にありますが、ただ古いものは、概して鉛の含有量が少なく、返ってそのことにより、アンティークらしい温もりが生まれ、私たちを魅了するのかもしれません。

こちらは、以前ディジョン在住のマダムNさん宅に招かれた際の写真ですが、通常きちんとしたディナーの場合、白ワイン、赤ワイン、水用のグラス3つが食卓に並びます。その場合、今でもバカラグラスのような、小振りで背の低いグラスが使われます。(背の高いグラスですと、倒してしまう危険性がありますよね…)
 マダムNさんは、30年前に初めてディジョンにお住まいになった日本人女性ですが、母のお友達ということもあり、家族ぐるみで親しくさせて頂いています。いつも上手に和食器と洋食器、お盆や箸置き、カトラリー等を組み合わせていらっしゃって、「素敵だなぁ、いつかこんな風にできたらなぁ…」と憧れています。日仏ミックススタイルの、お手本にしたいテーブルコーディネートです。



 この日の前菜はネムでした。フランス人はこの「ベトナム風揚げ春巻き」が大好き。マダムNさんのネムは特に絶品。もうひとつ、もうひとつと、箸が止まりません。この日は、私たちの他に、日本人ご夫婦もご一緒でしたが、その為かお箸も用意されていて、こういう気配りが嬉しいですね。

こちらのパエリアも具沢山で美味しかったぁ~。やはり日本人はお米がいいのです。


沢山食べても、デザートは別腹のようです。
男性が美味しそうに無邪気にデザートを食べている姿は、
チャーミングだなぁと思ってしまいます。


以前、親しくなるとお互いに家に呼び合うと書きましたが、後日ご一緒した日本人ご夫婦が、マダムNさんをテラスでのバーベキューにお誘いしました。その時に、マダムNさんは、暑い日にも関わらず、白いジャケットにヒールのあるサンダルを履いていらっしゃいました。「BQ=汚れるからジーンズにスニーカー!」と初めから決めつけている私とは大違い(苦笑)彼女のことを、エレガントを通り越し、「彼女はクラス(気品)がある」と表現をしたフランス人がいましたが、彼女の生き方やセンス、気配りが、外見に現われるのでしょうね。

 
最後に


このブログを書いてたら懐かしくなって、自分でもネムを作ってみました。
私が作ると何か違う…単なる「大皿料理」だ。

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